平成16年小室町の獅子舞

                            9月1日・2日

                          八幡神社 - 山王神社
                           

             船橋市小室町の獅子舞について

小室の獅子舞は、遠く室町時代の山踊りの流れを汲むと言われる極めて古い素朴な踊りで、
当地へどのようにして
伝わって来たかは不明ですが、古老の話によれは当地に伝わってから
四、五、百年に成るだろうということです。

其の昔から村人は厚い信仰の基、五穀豊穣、悪疫、悪霊退散を祈願して、毎年八月初旬から
練習を行い
二十日の神主宅での打ち揃い、八月二十日施飢鬼会に本覚寺で、九月一日八朔
の日に産土神の八幡神社
と山王神社で舞い、九月二日には花流しとして各家々をお祓いして歩き、
最後にその年の村の代表の家で
舞われました。
そして唯一の郷土芸能として深く親しまれて来たもので、小室の農家の長男で組織される
小室獅子講の人たちによって伝承されているもので、昭和三九年千葉県無形民俗文化財に
指定されています。

演じ方は、紫紺の地に鷹の羽の打違い紋を染め抜いた幕を張り幕持ちが二名、竹に色紙を飾った
花持ちが二名、
数名の笛吹が立つなか、雄獅子と中獅子は男柄の襦袢と紫の馬乗袴、雌獅子は
花柄の襦袢と朱の袴に自足袋姿、鳴り物は笛と小太鼓のみで歌が四曲歌われる。

舞姿は、三匹の獅子が小太鼓付けて、笛の音に合わせ、それぞれの踊りを一匹づつ舞い、それから
三匹揃って四方
固め(東西南北の悪霊祓いの儀)の踊りで前半終わり。
後半は腰上げから始り、二匹雄獅子が雌獅子を取合、押し合いの場面から喧嘩、闘争になる。
四度喧嘩をするが
互いに二勝二敗で仲直りをする。その後四方固めの舞で終幕になる、
前後合わせて約一時間の踊りです。

                                            小室獅子講

歌詞

ちはやぶる 神の鳥居を くぐり来て 穢れ不浄も霧雲となる。             (神社)

なりを静めて お聞き有れ あまりなるのに 歌が詠まれぬ。              (神社)

大寺の 香の煙は 細けれど 天へあがりて 霧雲となる。             (お寺)

庭の砂子を 踏みわけて 寺へ参るも のちの世のため。              (お寺)

                                       写真・記事提供  岸 美隆 様


産土神の八幡神社
初詣でおなじみです


先ずは急な階段を昇って会場に向かう獅子と笛や花持ちたち


    先ずは急な階段を昇って会場に向かう獅子と笛や花持ちたち


花柄の襦袢と朱の袴に白足袋姿の雌獅子のおどり


男柄の襦袢と紫の馬乗袴の雄獅子のおどり


雌獅子、雄獅子、中獅子3匹揃って四方固めのおどり


雌獅子、雄獅子、中獅子3匹揃って四方固めのおどり


紫紺の地に鷹の羽の打違い紋を染め抜いた張り幕との
前で3匹踊り、2人の笛にのって